適用機種名(本数)
・OMF-1000-C (1本)
・OMF-3000-C (3本)
・OMF-4000-C (4本)
近年、各種産業界の発展に伴って、自動化と省力化の為の空気圧縮機器の利用が増大の一途をたどっておりますが、これに比例して、圧縮空気中の水分などによって生ずるトラブルも急激に増大をしています。
エアーコンプレッサーに吸入される空気は、有害なゴミ・ホコリ・水蒸気・その他の不純物を含んでおり、0.69MPaの場合、大気をコンプレッサーで吸い込んで、約1/8の体積に圧縮している為、水分・ゴミ・ホコリ・油分などは、大気の約8倍の濃度で保有しています。
又、空気を圧縮したり空気の温度を下げますと、元の空気の圧力及び、その温度の時の様には多くの水蒸気を含むことが出来ず、余分な水蒸気は水分となります。
この不純物の混入した圧縮空気を使用すると、様々なトラブルの原因となる訳です。
そこで、エアーコンプレッサーから吐出された湿度が高く、凝縮水の含んだ圧縮空気は、冷凍式エアードライヤーによって除湿された乾燥空気となって送り出され、更に乾燥空気に残る固形物は、フィルターを通して、より清潔な乾燥空気を送り出す事となります。
オリオン機械(株)製、オイルミスト除去用クリーンエアーフィルター(ミクロミストフィルターOMFシリーズ)は、0.01μm以上のオイルミストを除去出来るように設計されており、EM−1000−Aは、下記製品の交換用のフィルターエレメントとなります。
本体型式 | 使用本数 |
OMF-1000-C | 1 |
OMF-3000-C | 3 |
OMF-4000-C | 4 |
EM−1000−Aは、グラスファイバー層とプラスチックフォーム層の2種一体のフィルターエレメントで有り、圧力損失が少なく、高い捕集効率を実現します。
しかしながら、フィルターエレメントは消耗品ですので、定期的な交換が必要となります。
交換の目安と致しましては、使用後1年の経過となりますが、但し1年以内でも、稼働時間が3,000時間を超えた場合は、交換となります。
又、差圧計を取り付けている場合は、3,000時間、又は、1年以内でも、差圧計の指針が黄色範囲内(0.045〜0.07MPa)になりましたら、新品のフィルターエレメントとの交換となります。
差圧計の赤色範囲(0.07MPa以上)は、使用不可能となりますので、指針が赤色範囲内に入る前に、フィルターエレメントの交換が必要となります。
もし、フィルターエレメントの交換を怠りますと、不純物の2次側への流出等、フィルター本体の故障が発生する恐れもありますので、ご注意願います。
T−1.フィルターエレメントの交換に付いて、(OMF−1000−C)
@ハウジングは、リングを手で回すと外れます。
Aフィルターエレメントを左に回して外し、新しいフィルターエレメントのヘッドカバーにOリングを取り付け、右に回して固定をします。(締め付けトルク12.7~14.7N・m)
Bハウジングをボディへ差し込み、リングを手で軽く締め付けて下さい。
この際、リングとボディの隙間が1~2mmとなる所まで、回して下さい。
尚、リングをパイプレンチなどで強く締め付ける必要は、ありません。
又、Oリングに関しまして、フィルター用Oリングは、フィルターエレメントに付属されておりますが、ハウジング側のOリングに付きましては、別途ご購入となります。
T−2.フィルターエレメントの交換に付いて、(OMF−3000−C以上)
@フランジ部の六角ボルトを外して、フィルターエレメント交換用のふたを開けて下さい。
Aフィルターエレメントを左に回して外し、新しいフィルターエレメントのヘッドカバーにOリングを取り付け、右に回して固定をします。(締め付けトルク12.7~14.7N・m)
Bふたを閉じて、取付用ボルト・ナットで固定をして下さい。
※取付用ボルト・ナット・フランジパッキン及び締付トルクは、次の通りです。
・取付用ボルト・ナット
本体型式 | 配管接続部 | フランジ部 |
OMF-3000-C | M16ボルト,ナット | M22ボルト,ナット |
OMF-4000-C | M16ボルト,ナット | M22ボルト,ナット |
・フランジパッキン寸法
本体型式 | 板厚 |
規格 | 呼び | 板厚 |
OMF-3000-C | JISB2220 10K用 | 10B | 3mm |
OMF-4000-C | JISB2220 10K用 | 12B | 3mm |
・ボルト・ナット六角寸法、参考締付トルク
呼び | M16 | M22 |
六角部寸法 | 24 | 32 |
締付トルク(参考) | 130N・m | 320N・m |
U.注意点に付いて
@フィルターエレメントを交換する時は、圧力容器内の圧縮空気を抜いてから行います。
圧縮空気が残っていると、空気が噴き出し、ケガの原因となります。
Aフィルターエレメントを固定する際は、フィルターエレメントをまっすぐに取り付け、Oリングの接続箇所が完全にシールされるように注意します。
シールが不完全ですと、不純物などが2次側に流れる恐れが有ります。
B組立の際の締め付けは、指定の締め付けトルクをお守り下さい。
弱すぎますとエアー漏れの、強すぎますと機器の破損の原因になることがあります。
フィルターエレメントの交換が不完全ですと、圧縮空気の噴き出しによるケガ、不純物の2次側への流出などの原因になることがありますので、呉々もご注意をお願いします。
又、大型機種は重量物であり、危険ですので、出来る限り専門業者に依頼して下さい。